詩人の部屋 響月光

響月光の詩と小説を紹介します。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ホラー「線虫」四 & 詩

詩 爆弾?協奏曲(ウィル・フィル感染楽団演奏) 嗚呼ノーベルが生きてたなら なんて嘆いてくれるだろう 俺はとうとう成功したぜ ダイナマイトの数万倍も恐ろしい発明 世界中の爆弾を一気にぶっ放す特殊な電波発信機 十ドル札と一緒にポケットにねじ込み 世界…

ロボ・パラダイス(全文)& 詩

詩 イデアーレ わがままな夢想たち 淡い色した欲望の結晶たち 記憶に残らないほどの昔から 想像も付かない死の瞬間まで 夢の中の女たちは美しかった 陽炎のような彼女たちを思いながら 僕はオナニーに耽った 彼女たちにからかわれながら齢を重ね 彼女たちを…

ホラー「線虫」三 & 詩

詩 収縮をはじめた宇宙 遠い未来 恐らく数千年も先のことだ その先の未来は過去であるというおかしな事態が発生した 膨張する宇宙は宇宙の果ての壁にぶつかって 本能的に収縮をはじめたに違いなかった 人々は宇宙が巨大なアメーバであることを発見したのだ …

ホラー「線虫」一、二 & 詩

詩 街角霊(怨霊詩集より) 私 あのときの一人です 夢を楽しむ明るい少女 たくさん花束ありがとう 知らない私に高価な花を 覚えていますよ一人ひとり やさしい方たち見かけます でも 私のことはうわの空 忘れてしまった悲しい記憶 いちど花をくれたんだから …