詩人の部屋 響月光

響月光の詩と小説を紹介します。

2021-06-12から1日間の記事一覧

小説「恐るべき詐欺師たち」九 & 詩

詩 楽園 昔、氷に閉ざされた極北に 所有という概念のない人々がいた 男たちが凍った獲物を凍った広場に積み上げ 女たちが好きなだけ持って帰り 子供たちはナイフで肉片を削りながら腹を満たした 食い物といえば魚や海獣や鳥ぐらいだが、豊富で 生肉はビタミ…