詩人の部屋 響月光

響月光の詩と小説を紹介します。

2019-05-26から1日間の記事一覧

ネクロポリスⅦ

老人は大きな草刈鎌を巡礼杖代わりにして佇む 黒マントを被った同類に出会った ミイラのような顔で寂しそうに微笑み 「俺は死神さ」と呟くように言った 見ろよ、ネクロポリスは広大だ たどり着けない壁に向かい 走ろうと登ろうと 東西南北も定かでない だが…