詩人の部屋 響月光

響月光の詩と小説を紹介します。

2020-02-08から1日間の記事一覧

ロボ・パラダイス(二十一)& 詩

鎮根歌Ⅰ 聖者 村人は彼を「木の聖者」と讃えた 聖者は木になろうとしていた 拡げた両手はそのまま枝となって固まった 大樹にはなりえない貧弱な老木 しかし風雨に耐えながら何年も朽ちることはなかった 悟った者は死ぬ必要もないだろう 死すべきときに迎えが…